2015/11/02

スーパー歌舞伎II ワンピース


仕事で20分ほど遅れて演舞場に到着。
全く何も期待していなかったのに、なに、これ面白い。
遅れたことを後悔しつつ、そんなこと考える暇もなく舞台に夢中になっていました。

全然歌舞伎じゃないしスーパー歌舞伎とも違うんだけど時々歌舞伎風味で、歌舞伎好きの心をくすぐります。
原作は全く知りませんでしたが、冒険と友情がテーマの荒唐無稽な活劇で、そこが歌舞伎と通じるのか、ゴムゴムの実とかホルホルの実とか出てきても違和感は全くありませんでした。
白浪五人男の名乗り風とか、政岡のパロディ?らしきイワンコフの「でかしゃった、でかしゃった」とか、ホントよく作ってあるなあと感心ばかりしていました。

白ひげだけがもろ歌舞伎で、というか碇知盛そのまんまで、最後はあのまま後ろに落ちるのかと思いながら観ていました。台詞も衣装も歌舞伎そのものなのに、それがまたワンピースの世界に見事にはまり、あの迫力と包容力は原作ファンも納得ではないかと勝手に思っています。白ひげを演じる右近が素晴らしかったです。緊張感のあるシーンをきっちりと締めていました。一人二役三役が当たり前の中、数少ない一人一役だったで余計に印象に残っているのかも。

それでもって一番良かったのは巳之助。
ボンちゃん役が巳之助だと知ったのは二幕終了後の写真売り場でした。外部の役者さんだと思っていたからびっくり。あのぶっ飛んだ演技は今の歌舞伎役者だと巳之助にしかできないだろうなあと納得。久しぶりに写真を買いました。

隼人も漫画からそのまんま出てきたかのようなイケメンで、惚れ惚れする、という言葉がぴったりでした。ボンちゃんには惚れ惚れしないですから……。
あとニコ・ロビンの方の笑也がまんま女で、ある意味春猿をも超える「女」って感じで、気になって仕方ありませんでした。

理屈なしで面白く、幸せな気分で演舞場を後にしました。

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